ベトナム国立交響楽団 一橋大学兼松講堂公演


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ベトナム国立交響楽団 一橋大学兼松講堂公演

 

日越外交関係樹立40年を記念して、ベトナム国立交響楽団(VNSO)を兼松講堂に招きます。一橋大学「平和と和解の研究センター」の学生実行委員会による特別企画で、戦禍を越えたVNSOが平和の響きを奏でます。

日越外交関係樹立40年を記念して、ベトナム国立交響楽団(VNSO)を兼松講堂に招きます。一橋大学「平和と和解の研究センター」の学生実行委員会による特別企画です。

VNSOは3.11の被災地支援をいち早く始め、本学学生も支援活動を行ってきました。ベトナム戦争の戦渦を経てアジアでも指折の交響楽団として注目されるVNSOが、首席指揮者本名徹次氏のタクトで平和の響きを奏でます。本公演のために東西文化が重なる曲目が選ばれています。なお本公演に近隣に住まわれる被災地の方々を招待しております。

◆公演概要◆

日時:2013年9月29日(日)15時開演 (14時10分開場)

場所:一橋大学 国立西キャンパス 兼松講堂

料金:全席自由席 前売 3000円(学生2000円)

当日 3500円(学生2300円)

曲目:作者不詳 『入寺』(ゴ・ホァン・クァン編曲)

芥川也寸志 バレエ音楽『蜘蛛の糸』組曲

ベトナム語による朗読:レ・カイン(女優)

ベートーベン 交響曲第5番 ハ短調 作品67

指揮:本名徹次(VNSO音楽監督兼首席指揮者)

購入方法:

(電話販売)

コンセール・プルミエ     042(662)6203

(店頭販売)

一橋大学生活協同組合          042(575)4184

洋菓子・喫茶「白十字」南口店 042(572)0416

くにたち市民芸術小ホール    042(574)1515

お問い合わせ:

メール:vnso.hit@gmail.com

お電話:090(4954)4276(10時~17時)

公式ホームページ:

http://vnso-hit.jimbo.com

 

◆本公演の背景と意義について

2013年9月、ベトナム国立交響楽団(VNSO)は、日本ベトナム外交関係樹立40周年を記念して音楽監督兼首席指揮者、本名徹次氏のもとに日本ツアーを行います。このツアーを成功させるべく日越両国の委員によって「ベトナム国立交響楽団日本ツアー2013 実行委員会」が結成されました。東北から関西まで7都市での公演では、本名氏、委員会のご好意によりその一つが2013年9月29日(日)、一橋大学兼松講堂で催されることになりました。

一橋大学は同実行委委員会の支援を表明し、本学社会学研究科「平和と和解の研究センター」のもとに「VNSO兼松講堂公演学生実行委員会」を設立、一橋大学兼松講堂でのVNSOの公演実施にむけて準備を進めています。関東大震災のすぐ後に現在の国立の地に大学を移設し、当時の関係者が心魂を傾けて建設された兼松講堂は、東西の文化を融合させた建築様式を得意とする伊東忠太氏の精神のもとにデザインされ、多くの人々をむすぶ文化のシンボルとして長年多くの人々に愛されてきました。この秋、兼松講堂にベトナム国立交響楽団の響きが満ちることは私たちの大きな喜びです。

ベトナム国立交響楽団は戦渦の困難を経て1984年再興し、その後本名徹次氏の指導のもとにアジアでも有数のオーケストラとして高い評価を受けています。ハノイ建都千年記念事業としての 2010 年のマーラー「千人の交響曲」ベトナム初演、2011年には初の米国公演を果たし、カーネギー・ホール、ボストン・シンフォニーで演奏。多くの米国市民からは熱い歓迎を受け、招待されたベトナム帰還兵からは「オーケストラの音色を聴いて初めてゆるされたような気がする」とのメッセージが寄せられるなど、感動の渦を呼びました。本名氏はこうした功績により、昨年秋ベトナム政府から文化功労賞を受賞しました。ベトナム国立交響楽団の平和と和解の響きに多くの人々が魅了されています。

現在のベトナムは日々変化し、世界から熱い視線を寄せられています。計画経済から市場経済に移行しつつあるベトナムは高い経済成長を期待され、多くの日本企業が進出しています。また日本にもベトナムからの多くの若者が留学し、両国の将来のいっそうの関係の深まりが期待されます。千年以上の歴史的関係をもつ日本とベトナムは、今改めて文化を通じてのより深い総合的なつながりを確認し、人と人の深い理解や尊敬を育てるための文化交流の土壌づくりが本当に大切になってきています。経済の流れはときには時流に左右されるところもあるかもしれません。しかし文化の双方的な交流は、経済や政治の領域ではできにくい、人と人との心のつながり、お互いへの尊敬、理解、親愛の基盤をつくっていくことができます。

こうした文化の果たす役割の意義に深いご理解とご賛同をいただき、日本ベトナム外交関係樹立40周年を記念した本ツアーには、ベトナムとの関係を深める多くの日本企業から厚いご支援をいただいております。

今回、こうした記念すべき機会に、VNSOがもつ高い音楽性ももちろんのこと、社会や歴史、文化や経済などの大きな文脈においても、際立った意味をもち、文化交流の重要な役割を担うVNSOを本学の兼松講堂に迎えることは、本学「平和と和解の研究センター」としてもたいへん意義深いことと考えます。「平和と和解の研究センター」および学生実行委員会では、本公演をいっそう意義深いものとするために、レクチャー・シリーズとシンポジウムを実施しました。文化、経済、歴史、音楽、社会、政治と、ベトナムの多面的理解を行うための公開レクチャー・シリーズ「ベトナムを知る:ベトナムの音と風と光」は4月から7月まで合計7回行いました。また、6月11日には一橋講堂にて公開記念シンポジウム「音がつなぐ世界 ベトナム国立交響楽団をむかえて」を開催し、本名徹次氏(VNSO音楽監督兼首席指揮者)、山内進氏(一橋大学学長)、小宮山宏氏(元東京大学総長)らが音楽と社会、ベトナムと日本、大学や企業の役割、そして、文化とパブリック・ディプロマシーなどについて語り合いました。シンポジウムの後には、VNSOのメンバー4人からなる「ベトナムの蓮」弦楽四重奏団による演奏も行われました。色鮮やかなアオザイをまとってベトナム、日本、西洋の曲を奏で、講堂全体をベトナムの響きで満たしました。

9月の公演にあたって、本名徹次氏が本公演にふさわしいプログラムを用意してくださいました。ベトナムの曲をもとにゴ・ホァン・クァン氏がオーケストラ曲として編曲した『入寺』、また芥川龍之介の三男である芥川也寸志が父の作品をもとに作曲したバレエ組曲『蜘蛛の糸』(ベトナム語による物語の朗読付き)、そしてベトナムと日本、それぞれの文化と西洋音楽の伝統との優れた融合の響宴であり、そしてベートーベンの交響曲第五番『運命』は文化の違いを乗り越え、解放にむかって踏み出す力を私たちに与えてくれるでしょう。

皆様、どうぞベトナム国立交響楽団の平和と和解の響きをお楽しみください。

 

お問い合わせ  

メール:vnso.hit@gmail.com

お電話:090(4954)4276(10時~17時)

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